長年派遣社員してるけど、有給のことって知っておいた方がいいのかな?
✔️こういった方向け。
同じ派遣元(派遣会社)で6ヶ月以上勤務している派遣社員の方
・お休みしても欠勤扱いにして有給取ったことがないけど有給休暇にした方がいいの?
・私は扶養内派遣で週2、3日しか働いていないから有給休暇なんて関係ないよね?
・派遣社員だと派遣先に対して有給申請するのって何だか気を遣って取りづらくない?
こういった疑問にお答えます。
この記事を書いている私は扶養内派遣で更新8年目を迎えます。
扶養内派遣更新5年目にして有給の存在を知り、それまで取得0日だったところこから11日全消化するようになりました。
こういった私が、解説していきます。
有給の事を知らないと後悔する事をまとめました【私の体験談】
派遣会社からの就業規則に年次有給休暇(年休)について載っているけど、意味をよく理解していないってことないですか?
その① 有給休暇について派遣契約時に詳しい説明があるわけではない
実は私、更新5年目まで有給休暇を取ったことがありませんでした。なので、事情があって仕事をお休みした時はタイムシートに欠勤としていました。
なぜなら、誰も年休(有給休暇)の事を教えてくれなかったから・・・。
私の場合、派遣社員の経験が初めてで、周りに派遣スタッフがおらず、就労について相談できるのは派遣会社の営業さんだけ。
そんな私がなぜ有給について気づいたかといえば、5年目を迎えた頃に新しく担当になった派遣営業さんが教えてくださったんです。
その② 有給には時効がある
派遣会社の営業さんと更新時の面談でのこと
エルさん、有給とられたことありますか?
有給???無いです。扶養内の短時間勤務でもあるんですか???
もちろんありますよ!給与明細に日数載ってませんか?
有給は付与されて2年で消滅するから既に数日は消滅してるかもしれませんね(汗)もったいなかったですね・・・。
えー!!!(涙)
※引用:厚生労働省【年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています 】
私が扶養内派遣の仕事を初めて直ぐの頃は、週2日の4.5時間勤務だったので、6ヶ月目で3日付与されていました。
雇用から1年半後に4日、2年半後に4日、3年半後に5日、4年半後に週3日勤務になって9日付与になっていました。
2年で消滅するので、多分気づいた5年目くらいに既に7日分は消滅していたと思います。
取得できる有休の日数は派遣会社に確認するようにしましょう。
その③ 有給休暇の金額は通常勤務と同額の金額
①通常賃金
通常通り1日働いた分の金額が支払われます。
②平均賃金
支払われた直近3ヶ月分の給料の総額を日数で割った金額が平均賃金です。
③健康保険法の標準報酬月額の30分の1
決められた契約時間とは、派遣スタッフが契約している1日の労働時間のこと。
私場合は①です。大体の方が①が多いかもしれません。
どの計算方法で支給されるのか、派遣会社に確認しておくといいでしょう。
当時の私の契約内容から、総額いくらの有給が消失してしまったか計算してみました。
週2日勤務 時給1300円
勤務時間10:30〜16:00(休憩1時間) 4.5時間勤務
有給単価 1300円×4.5時間=5850円
有給休暇日数7日分が消失したとして
消失価格 5850×7日間=40950円
40950円分の有給が消えていました・・・。
下の子が2歳になり、やっと幼稚園のお預かりを利用して働き出してまとまった時間働けなかった私には大きい金額だと思います。(子どもが熱で休んでも欠勤扱いにしていましたから・・・。)
その④ 契約内容が変われば有給も変わる
現在私は同じ派遣先を更新8年目突入。
5年目で派遣会社との直接雇用という形態に変わりました。
その間に何人も派遣会社の担当営業さんは変わり、子供が成長する上で働ける時間も長くなったので、始業時間が変わり、残業時間も固定で延びていました。
5年目で有給の他に、契約内容が現労働条件に更新されていないことを新しい派遣営業さんが指摘してくださって気づきました。
契約内容を適正に更新し、更新前と更新後の差額を計算してみました。
旧契約:勤務時間10:30〜16:00(休憩1時間) 4.5時間勤務/1日
新契約:勤務時間9:30〜16:30(休憩1時間)6時間勤務/1日 週2〜3日勤務
1日の労働時間 4.5時間→6時間
5年目から派遣会社との直接雇用に変わったので、時給が少し上がり交通費が別途支給になっています。
更新前の有給単価 1330円×4.5時間=5985円
更新後の有給単価 1330円×6時間=7980円
更新後7980円−更新前5985円=2000円
5年目で年間有給日数が9日だとして、
9日×2000円(更新後の差額)=18000円
同じ労働時間で契約書を適正に更新するだけで、年間18000円のアップ
扶養内派遣の時短勤務の私の当時年収は100万ちょっとくらいですから、契約書を見直すだけで、年間18000円のアップするのは大きいですよね。
派遣社員だからこそ有給を使いやすい理由
その① 派遣社員は契約を結んで働いているから
なぜなら、派遣社員の働き方は「派遣会社と雇用契約を結び、派遣先の企業で契約内で働く」というものだからです。
従って、派遣社員は契約で守られているとも言えます。
✔️労働基準法の改正により、2019年4月から有給休暇の取得が義務化されました。
年に10日以上の有給休暇が与えられている労働者に対して、有休5日を取得させなければならないというものです。
使用者は、労働者ごとに、年次有給休暇を付与した日(基準日)から1年以内
引用元:厚生労働省年5日の時季指定義務
に5日について、取得時季を指定して年次有給休暇を取得させなければなりま
せん。
※半年間の有期契約の派遣社員の場合は、6カ月後以降は有給休暇を消化することはできません。
その逆の場合で6カ月を少し過ぎ、7カ月間の雇用契約を結んだ派遣社員であっても、有給休暇の取得は義務化されています。
✔️有給を支払うのは派遣先ではなく派遣会社である
でも契約とは言え旅行や子供の学校行事で仕事を休むときに派遣先に有給申請出して嫌な顔されない?お休みしてもお給料出るわけでしょ?
有給は派遣先(職場)が支払うのではなく、派遣元(派遣会社)が支払うことになっているので、仕事に支障を来さなければ派遣先は有給を取ることに嫌な顔はされないと思いますよ。
え、そうなの!?じゃあ、気の小さい私でもこれから休むときは気兼ねなくタイムシートに欠勤じゃなく年休(年次有給休暇)で申請しよう。
※派遣会社によって有給休暇の申請方法が違うと思うので、派遣会社に確認しましよう。
その② 正社員の時よりも派遣社員の方が主張しやすくなった【私の体験談】
✔️契約を盾にできる
私は中小企業で正社員の経験が2社あります。2社目の正社員で働いていた会社を産後に退職して、長いブランクを経て今の派遣社員になりました。
感じたことは、派遣社員は良い意味で契約内で働いているので、契約を盾にできること。
正社員の頃は、中小企業だったこともあってか、残業代はつきませんでした。
派遣社員は、時給なので働いた分給与がつきます。
有給休暇についても労働基準法に従って、年に1度は有給を消化するよう派遣会社から派遣社員に対してメールで通知が来ます。
✔️派遣会社(派遣営業さん)が間に入るので希望を伝えやすい
勤務時間についても確実に労働時間が固定で延びているのであれば、派遣会社の営業さんにその旨を伝えれば派遣先に対して契約書の労働時間の変更をしてよいか確認してくださいます。
それにより、有給休暇の1日の労働単価が上がります。
もし正社員だったら、こういった契約については個人で直接会社に交渉しないといけないですが、派遣社員の場合は派遣会社の営業さんが間に入ってくれる分心強いです。
私は、テンプスタッフしか経験がないので、他社の派遣のことはわかりませんが、毎回適正に対応してくださっているので、とても安心して働けています。
私の場合は、有給消化について派遣先に言い出しにくくても、「派遣会社から有給についての通達があったので」と伝えて全有給を消化しています。
ただ、小規模の派遣会社だと派遣先に強く言えないという話は聞きます。私の知り合いは小規模の派遣会社の派遣社員の頃、派遣先が有給休暇を取得して休むのを嫌がったそうです。結局彼女は派遣先での働き辛さから更新せず、他の大手の派遣会社に移りました。そこの派遣先企業はとても働きやすい環境だそうです。
扶養内派遣の私が有給を全消化している方法
その① どういう時に有給を使うか
大きく3つあります
①自分や子どもの急な体調不良など当日やむを得ず休む時
②午前か午後のどちらかだけ用事がある時に半休を使う
③出勤予定日に前もって有給申請をしてお休みする時
✔️②の半休について
派遣会社によっては半休を取ることもできるので、子どもの学校行事など午前か午後どちらかだけ休みたい時に使えるので便利です。テンプスタッフには半休制度があります。
その② 扶養内派遣の場合は壁を越さないように気をつける
✔️定時に仕事が終わらない、残業が多めの方
ご自分の考える扶養内の壁に1年間の総支給額と交通費、取得する有給金額の合計が収まるように気をつける必要があります。
私は社会保険上の扶養内130万円以内に収まるように1年間の総支給額と交通費、取得有給の合計を130万円以内に収まるように調整しています。
勤務条件や会社の規模によって社会保険上の扶養の壁が106万円に変わります。ご注意ください。
✔️【2022年10月 条件変更】社会保険の適用条件
・正社員の人数が101人以上である
・月収が8万8000円以上である
・2か月以上の雇用見込みがある
・週20時間以上働いている
・特定の学校に通っていない(学生ではない)
参考:厚生労働省「社会保険適用拡大特設サイト」
上記の条件全てに当てはまると社会保険に加入しないといけない為、私は週20時間以内の契約を継続しています。
まとめ
派遣社員は契約内で働いている為、労働基準法に従い有給休暇を取得しやすい。
ただ、権利を主張する前に業務実績を作っておくことは大切だと思います。
・当たり前ですが、真面目に仕事をすること
・職場の人間関係を日頃から大事にすること
・なるべく繁忙期に有給を取ることは避ける
などを気をつけていれば、堂々と有給休暇を消化していけると思います。
私はリクナビ派遣で仕事が決まりました